2019-01-01から1年間の記事一覧

さよなら2019年

今年もあと2週間を切った。誰もが言うように年を取るたびに時が過ぎるのが早くなる。そうしていつか終わる日に向かって不可逆的に進んでいる。 2019年、個人的には取り立てて振り返るべき出来事もない。世間一般では元号が変わったことが大きなニュースか、…

よりよい明日

今朝のNHKニュースで「就職氷河期世代を正規雇用する動き」について取り上げていた。今の30代半ば~40代半ばくらいの世代は、語学力があったり有名大学を卒業し資格を持っていても新卒採用で就職先が見つからなかった。その後も非正規雇用で不安定な暮らしを…

とあるジョーカー

少し前にホアキン・フェニックス主演の映画「ジョーカー」を観た。ホアキンがリバー・フェニックスの弟だということは見た後で知った。へえ。 ジョーカーといえば「ダークナイト」でのヒース・レジャーが演じたジョーカーが有名だ。ヒース版ジョーカーは演技…

コルク

今 目の前にある コルクのコースターが 最期にのこるものだ 飲みきれなかった ビールのアルミ缶が 最後にのこるものだ やたらと傷ついた テーブルが 俺がいなくなった後にも 捨て忘れた 薬のケースが 俺がいなくなった後にも あの映画の話をしよう あの映画…

かける言葉は

例えば 今まさに 吊られたロープに 首をかけ 足場を離れようとする あなたに かける言葉は ないのです 例えば 今まさに 心から信頼し愛していた人に 裏切られ 途方にくれる あなたに かける言葉は ないのです 無力 無力 例えば 今まさに 誰かを殺してしまっ…

お腐れさま

興味も無い出来事に対して、さも興味があるように大げさに真剣な顔を取りつくろい、内容はなんにも無い言葉を並べ立てること。さして同情もしていないのに世間に向けて「私は可哀想な境遇にいる人たちに思いをはせてヤリキレナイ気持ちになっております」と…

もういい、もういいぜ

諦めなければ夢は叶うと大勢の前で語る人は夢が叶った人でした 諦めなければ病気は治ると大勢の前で語る人は病気が治った人でした 生きていればいいことがあると大勢の前で語った人は生きていていいことがあった人でした イルカは溺れた人間を助けてくれると…

GRAPEVINEというバンド、すべてのありふれた光

こないだ俺は37歳になった。こう書いていてぞっとするほど完全なる中年、オッサンだ。白髪が増えた。腹も出た。俺が好きな映画「ソフィアの夜明け」の俳優フリスト・フリストフが死んでしまった年齢に追いつくところだ。世のオッサンの多くがそうであるように、俺も…

『なぜそんなに生きるのが「つらい」のか』の記事を読んでおれは思った「生きるのってやっぱつれぇわ」

日本における10歳~39歳までの死因1位は「自殺」だそうだ。ロシア・韓国とともに「若者の自殺率」が非常に高い国だという。日本が抱えるこの「生きづらさ」についてドイツ在住のライター雨宮 紫苑(しおん)さんが記事を書いていた。 若者の死因1位が「自殺…

小豆洗いクラブ

水木サンの短編にこんな話がある。山でひっそり小豆を洗うだけの日々を過ごしていた小豆洗いという妖怪のところに妖怪保存会の男がやってきて、街で暮らすことを勧める。人間の文明はすばらしい、その恩恵をきみも享受すべきだと言う。半ば強引に小豆洗いは…

うつ、精神疾患、救い

相変わらずうつ病で心療内科に通う日々だ。認知行動療法について調べて実践してみてはどうかと、医者が言うのでいくらか調べてみた。(医者も本当は時間をかけて患者を診るほうがよいとは分かっているらしいのだが昨今心を病む人間が増えすぎて一人一人に時…

京都アニメーションの事件のこと

京都アニメーションで40代の男がガソリンをまいて放火、数人の死者と40名ほどの負傷者が出ているとのこと。 今日(18日)の昼前にこのニュースの一報を知ったが、あまりにつらいのでリアルタイムでこの事件の続報を追うことをやめた。山本寛氏による最悪なツ…

ひび

うちゅうを ひとつ つかむような まんだらの なかに とびこむような しんりに さわったとしても そのつぎの しゅんかん もう うめつくす にちじょうが まっている それは ぜつぼうか そうでは ないのか きれいな ほうぶつせんが ありました いくつかの まる…

いきるほどのソレ

周りの人間や環境は自分をぶち壊そうとしてくるというのに、やさしさの欠片もない仕打ちを与えてくるというのに、なぜ自分は周囲に対してまともであるようになるべくやさしくあるように努力しなければならないのか。そういう気分がいつもどこかにあって消え…

「無敵の人」はぜんぜん無敵ではないという話

無敵の人、とはじめに言ったのは2ch開設者ひろゆき氏だったとか。無敵の人、要は何も失うものがない人のこと。恋人も友人もいない、家族がいない、いても疎まれている、仕事もない金もない趣味もない人。そういう人が起こす犯罪が何度もあった。最近では川崎…

あなた

泣かないで あなた 知っています あなたと似た くるしみを わたしが 知っていても なんの救いにもならないこと 泣かないで あなた 知っています 呼吸をつづけるだけで 踏みつけてしまうすべてを あなたが どれほど長い間 嘆いていたか 泣かないで あなた 知…

そんな名前

あれは片付きましたか ゴミ袋につめたまま 放置して 冷えて また暑くなり 部屋の隅っこに 毛がたまり 鉛筆をにぎる手が ふるえ それは お前が 価値があると思った 思ったから そうした それがいい 俺は そうしない そんな名前の花は ないよ 散った 問答を さ…

酒を飲む暇、落合陽一さんの発言、アート

メディアアーティスト落合陽一さんが酒について 月に28日くらいは朝6時から夜26時まで予定が詰まってるのが普通なのでお酒は飲まない.酒飲んでるやつは予定詰まってなくて暇なやつだと思ってる.— 落合陽一 (@ochyai) 2019年5月19日 そのストレスを酒でごま…

アップサイドダウン

お前はまだ自分だけはくるわないと思っているのか アップサイドダウン 見たよ 花を踏み荒らせ お前はまだ自分だけは不幸になれると思っているのか OK アップ再度ダウン 見てよ ローディングにつぐローディング しろよ 見ろよ お偉い人がここを踏み荒らして …

「ヒミズ」

俺は高校生のときに対人恐怖症になった。はっきりしたきっかけがあった訳ではないと思う。しいて言えば周りにはささいなことで人をバカにするヤツがたくさんいるんだと強く意識しすぎたせいだったろう。ささいなことで人をバカにするヤツなんて世の中にいく…

と 言いました。

勉強ができない人に向かって 勉強なんて誰でもできる 簡単なのになぜできないんだい 努力が足りないんじゃないのかい?と 言いました。 運動が苦手な人に向かって 運動なんて誰でもできる 簡単なのになぜできないんだい 努力が足りないんじゃないのかい?と …

ひとつ

明かりがひとつ消えました それを知って しかし夜は 明かりがひとつ点きました それはどちらが多いのか 歪曲した光線が ここからでも見える 構造をしらない 明かりをひとつ点けました それを見て しかし記憶は 明かりをひとつ消しました それはどちらが少な…

ポジションを得なさい、そうしなければ死ぬのだから

ポジション【position】 1、位置。地位。 2、スポーツにおける競技中の選手の定位置。野球における守備位置など。 日本ではポジションという単語が妙な使われ方をしている。 芸能界を語る人がよく「○○のポジションは××が奪った」などと言ったりする。 例え…

ひかりのがわ

あなたは光のがわに立ちなさい くらい場所を知ることはいいが けして居場所をまちがわぬよう あなたは光をあびなさい そして同じく光をあびる人のそばにできるだけながく居なさい

誰が

誰がこんなに散らかした 分かりきったつぶやき 誰がこんなに踏みつぶした 知っているさけび 少しピッチの早い曲調 違和感のある転調 まだ気温は低く 忘れるためのあれやこれやが さらに呼吸のじゃまをする 誰がこんなに きしむ玄関 割れたブロック 少しの揺…

うその

作り話のような 嘘のような 美しい関係性がどこかにあって 雨に濡れても ただ並んで歩いていたとしたら 嘘のような 作り話のような やさしさがどこかにあって どんな片隅にも うたが響いたとしたら その目を合わせて 電子の記憶のどこか 膨張のさきのどこか …

アルコール、薬物、あるいは

ピエール瀧氏がコカインの使用で逮捕された。今年捕まったからウルトラの瀧氏が逮捕、のほうが正しいのか。私は別にピエール瀧氏や電気グルーヴのファンではないが、ピエール瀧氏には視聴者として何とはなしに好感をもっていた。「この人はいい立ち位置にい…

キラキラ、記憶

それは正しい記録にのこりました それは人々の記憶にのこりました どちらが立派ですか? … どちらもいずれは消えてしまう足跡にすぎません それが正解ですか … あなたが感じた切なさも 優しい気分も その憎悪も 誰かを 自分を差し出して犠牲にしてでも 幸福…

リ・ピート

とくに涙もなく 角の丸い写真を見ていた 隣に人は 来ている来ているとしきりに言った 半分くらいは 信じてみた 明るい歌が変だなんて 思わない リピートリピートリピート すっかり乾いたのか 引っぱり回すのにつかれるのだ いつもとちがう洗剤の匂いに 線香…

ふたがあく

ふたがあく 望みもしないのに その中身を 見なくちゃならない ふたがあく わかっていたのに その中身を 手に取らなくちゃならない 電子音がひびく なかったことにならないか 人がひとりいなくなるたびに 少しくらいの きせきをのこせたらよかったのに もっと…