ほこり

いきて いると ほこりが ふりつもる

のぞむ のぞまないに かかわらず

 

いきて いると ほこりがふりつもる

そこ ここに

ふと ぼくは そのほこりを ふきとり おもう

 

こんな ほこりが ふりつもる ことが

なくなればいい

ほこりを ふきとるような ことが なくなればいいと

 

ぼくが しんだら ほこりは 

もう ふりつもらない 

ああ なんて よいことだろう

 

おおきな ほこりも

ちいさな ほこりも

このへやを よごすばかりだ

 

ほこりが ふりつもらない せかいで

あるいは

ほこりを ふきとる ひつようのない せかいで

かぜ だけが ふけばいい

 

とおく まで 

ずっと とおく まで かぜが ふけばいい

 

いきて いると ほこりが ふりつもる

それを その ふりつもる じかんを 

ぼくは ながめている