根っこ

世界一のクリスマスツリー、その後もますます酷いことになってるみたい。

 

ツリーの高さで世界一は難しいらしく、

オーナメントの数で世界一のギネス記録狙うとのこと。

このオーナメント(1枚500円)には願いを書きこむことになっていて、

熊本の被災地の子供たちにも配布して書いてもらったんだって。

世界一のツリーに夢届け 大江小児童が飾り作る - 熊本日日新聞

だけども、薄いプラスチック製のオーナメントは

海風に吹かれて地面に海に落ちているとさ。

 

現地に行った人の書きこみ見ると、

オープニングセレモニーの12月2日時点ですでに落ちていたらしい。

 

おそらく子供の字で

「せかいがじしんでこまらないようにしたいです。」

と書かれたオーナメントが落ちている写真を見たよ。

 

地元の神戸新聞がオーナメント脱落について記事を出したのが12月8日朝刊。

実行委員会がこのことについて謝罪と対応を発表したのが昨日12月8日の夜。

(再配布と補強しますとの内容のみ。すでに海へと落下したオーナメントには触れず。)

 

そのほかにも、そもそもアスナロの木ではなくヒノキアスナロなんじゃないかとか。

なぜか急にV6岡田准一さんが西畠清順さんとLINELIVEを配信し、

岡田さんファンの一部の人にも

「この世界一のクリスマスツリーって企画おかしくない?」と疑問を持たれたり。

安全対策もあやしかったり。

この辺りは他の方がきちんとまとめてくださってるのでそちらに譲る。

全部書いてたらゲロでちゃう。

 

もう一点だけ、特にひどいなと思ったことに触れる。

書きながらゲロ吐くかもしれん。

西畠清順さんと糸井重里さんの対談のなかで

吉本隆明さんの言葉を引用しつつ糸井さんが言ったこと。

 

「根っこの一番大事な部分は沈黙で

 実際にみんなが鑑賞する葉や花は言葉として見えるけど、

 根っこのところに黙っていて言葉にならない何か、

 思いみたいなものがないと言葉が死んでしまう、枯れてしまう」

「何かやるときに言葉になってないんだけど

 思いがあるってことはすごく大事なことで

 それがなくてしゃべりがうまい人はあんまり信用ができない。」

「根っこのない人の言葉は人に伝わらない。

 清順君がやっていることには両方の側面があって」

 

沈黙は一番大事、たしかにそのとおり。

「その人の思想や考えていることは、結局は行動に出る」

と言ったのは養老孟司さんだったか。

 

じゃあ今回の企画において

西畠清順さん、糸井重里さんの「沈黙」の部分には何があったのか。

 

長崎ハウステンボスでやるはずだった巨大ツリー企画がなしになり、

神戸で実現するとなった途端に阪神淡路大震災の鎮魂を掲げるのは後付ではないか?

企画に物語を付与して注目されたいだけでは?

という神戸市民からの問いに西畠清順さんは「沈黙」した。

(自分も被災者であるからその資格がある、と言ったがそれは問いへの答えになっていない)

また、被災地熊本の子供たちの願いが書かれた

オーナメントが脱落している問題についても何もコメントしていない。

 

糸井重里さんのこれまでの活動や仕事に共感し、

支持してきた人たちからは

今回の世界一のクリスマスツリープロジェクトのどこに共感し

なぜ支持するに至ったのか教えてほしい、との声があがった。

糸井さんのファンだからこそ納得できる説明がほしいと。

糸井重里さんはこれに対し「沈黙」している。

(西畠清順さんの言葉を読んでください、西畠清順さんに会ってみてくださいなど具体性のないことを言ったのみ)

 

傲岸不遜、厚顔無恥。それ以外の言葉が浮かばないウボオエェェッ!

 

ないじゃん、根っこ。 

 

今回の企画に疑問を投げかけている人たちはまさに

その「語らない、語られない部分」「沈黙」の中にこそ

欺瞞や嘘、誠実さから程遠い何かを感じるから言葉を発しているのだろうが。

 

あなたがたの「思想や考え」は

すでに沈黙と行動の中にはっきりすぎるほど出ているよ。

 

自分たちが何をしているか、

どれほどの人の気持ちを踏みにじっているかを認めることもできず。

まさに根っこのない行動を顧みることもできず。

あまつさえ、自分たちには根っこがある!と言って回る。

 

怒りを通り越し、憐みを感じる。

この二人だけがわるいわけでもないだろう。

 

「木がかわいそう」という批判にははじめ共感できなかったのだけど、

こんな人間のダメなところを凝縮したような企画のために伐られ、

折れかけた枝を包帯みたいな布でぐるぐる巻きにされて

鉄柱にムリヤリくくりつけられている美しく大きな木のこと、

ほんとうにかわいそうになってきたよ。

もう、こんなことやめよう。